私の仕事、まあどうにか一通りは出來上りかけてゐますが、いまになつて、私のこんな長い間の努力が或ひは空しかつたのではないかと云ふ氣がし出してゐてなりません。
しかし、どつち途、もう遲い。
――大體、こんどの仕事のテキストとした「蜻蛉日記」なるものは、一讀過の印象は、いかにもひたむきな作者の痛々しげな姿にもかかはらず、何か變にくどくどとしてゐて、いつもおなじ歎きばかり繰り返してゐるやうに見え、どちらかと云へばあまり感じのいいものではないのです。
私の仕事、まあどうにか一通りは出來上りかけてゐますが、いまになつて、私のこんな長い間の努力が或ひは空しかつたのではないかと云ふ氣がし出してゐてなりません。
しかし、どつち途、もう遲い。
――大體、こんどの仕事のテキストとした「蜻蛉日記」なるものは、一讀過の印象は、いかにもひたむきな作者の痛々しげな姿にもかかはらず、何か變にくどくどとしてゐて、いつもおなじ歎きばかり繰り返してゐるやうに見え、どちらかと云へばあまり感じのいいものではないのです。