そんな山の中でずんずん年をとつてゆくこともいつかう苦にならないらしく、いつも何氣なささうに暮らしてゐたが、それでゐておえふは不思議にいつまでも若く美しかつた。
しかし、おえふの背負はされてゐる運命はそれだけではなかつた。
娘の初枝が十二の冬、村の小學校への往きがけに、凍みついた雪の上に誰かに突きころがされたやうに轉んで、それがもとで脊髓を患ふやうになつた。
そんな山の中でずんずん年をとつてゆくこともいつかう苦にならないらしく、いつも何氣なささうに暮らしてゐたが、それでゐておえふは不思議にいつまでも若く美しかつた。
しかし、おえふの背負はされてゐる運命はそれだけではなかつた。
娘の初枝が十二の冬、村の小學校への往きがけに、凍みついた雪の上に誰かに突きころがされたやうに轉んで、それがもとで脊髓を患ふやうになつた。