暗くなつて歸つてきても、何もいはずに、獲物をはふり出し、圍爐裡に土足のまま這入つて、いつまでも一人きりで、冷え切つた體を温めてゐた。
その間、うすぐらい土間で、ただジャックの白いすがたが何やら蠢いてゐるばかりだつた。
老人は、たまにこの古驛を見にくる山好きの旅びとなどがあると、その客を相手に、若いころからの此の村の變りやうをさまざまに思ひ出し、夜のふけるのも知らぬやうに語りきかせてゐた。
暗くなつて歸つてきても、何もいはずに、獲物をはふり出し、圍爐裡に土足のまま這入つて、いつまでも一人きりで、冷え切つた體を温めてゐた。
その間、うすぐらい土間で、ただジャックの白いすがたが何やら蠢いてゐるばかりだつた。
老人は、たまにこの古驛を見にくる山好きの旅びとなどがあると、その客を相手に、若いころからの此の村の變りやうをさまざまに思ひ出し、夜のふけるのも知らぬやうに語りきかせてゐた。