をととし頃からその學生たちの間に、自分のことが何かと陰口にのぼつてゐるらしいのを、おえふも知らないことはない。
おえふにはそれが何よりもつらいことだつた。
が、この夏は、おしげにすつかり學生のはうの事は任せてゐられたので、自分は殆どひきこもつて初枝や五郎の看護に向ひ、あまりそんな噂には心をわづらはせずにゐられた。
をととし頃からその學生たちの間に、自分のことが何かと陰口にのぼつてゐるらしいのを、おえふも知らないことはない。
おえふにはそれが何よりもつらいことだつた。
が、この夏は、おしげにすつかり學生のはうの事は任せてゐられたので、自分は殆どひきこもつて初枝や五郎の看護に向ひ、あまりそんな噂には心をわづらはせずにゐられた。