……さつきおれをうつかり蹴とばしてこの熊笹の中にはふり込んでくれたあの先生には、せつかくおれの息を吹つかへさせてくれたのだから、一通りも二通りもお禮は云はなくつちやなるまいが、あいつが詩人さんだつたのがこつちの災難。
――詩人さんなんていふものは、おれ達の抒情的性質はどうかすると蘇らせて呉れようが、おれ達の獸牲なんぞは一向お構ひなしと來てゐる。
若しおれに以前のやうな獸性をも一緒に返して呉れたんだつたら、さうだ、おれは眞先きにあの先生に食らひついてやつただらうに!
……さつきおれをうつかり蹴とばしてこの熊笹の中にはふり込んでくれたあの先生には、せつかくおれの息を吹つかへさせてくれたのだから、一通りも二通りもお禮は云はなくつちやなるまいが、あいつが詩人さんだつたのがこつちの災難。
――詩人さんなんていふものは、おれ達の抒情的性質はどうかすると蘇らせて呉れようが、おれ達の獸牲なんぞは一向お構ひなしと來てゐる。
若しおれに以前のやうな獸性をも一緒に返して呉れたんだつたら、さうだ、おれは眞先きにあの先生に食らひついてやつただらうに!