夕方、阿比留君が歸つてから、僕は霧のために早目に薄ぐらくなり出した小屋の中に、いつまでも燃え殘りの火を守りながら、ぼんやりとしてゐた。
どうもけさ片づけてしまはうと思つてゐた小さな仕事を、これからすぐにでも取りかからなければならないのだが、それが急に厭になつた。
ろくな仕事をこつこつやるより、かうやつてぼんやりしながら「悲歌」のことだの、僕が近いうちに身を打ち込んでやりたいと思つてゐる仕事のことだのを考へてゐる方が、まあどんなに好い事だらう。
夕方、阿比留君が歸つてから、僕は霧のために早目に薄ぐらくなり出した小屋の中に、いつまでも燃え殘りの火を守りながら、ぼんやりとしてゐた。
どうもけさ片づけてしまはうと思つてゐた小さな仕事を、これからすぐにでも取りかからなければならないのだが、それが急に厭になつた。
ろくな仕事をこつこつやるより、かうやつてぼんやりしながら「悲歌」のことだの、僕が近いうちに身を打ち込んでやりたいと思つてゐる仕事のことだのを考へてゐる方が、まあどんなに好い事だらう。