僕の愛用のパイプといつたつて、普通のブライヤアのやつで、ちつとも自慢するほどのものぢやない。
何しろ、これを買つたのは、まだ僕が一高の學生だつた時分のことだ。
その頃、僕のほかにもう一人、僕と同じやうに怠惰な學生が居て、そいつがある日、僕に向つて非衞生的な化學實驗室から逃出して草の上に寢ころびながら、パイプをふかふか吹かすことの樂しさを、教へたものだ。
僕の愛用のパイプといつたつて、普通のブライヤアのやつで、ちつとも自慢するほどのものぢやない。
何しろ、これを買つたのは、まだ僕が一高の學生だつた時分のことだ。
その頃、僕のほかにもう一人、僕と同じやうに怠惰な學生が居て、そいつがある日、僕に向つて非衞生的な化學實驗室から逃出して草の上に寢ころびながら、パイプをふかふか吹かすことの樂しさを、教へたものだ。