二人とも、「絶えず辛辣な理智の眼鏡の曇りを拭つて、彼の前に出沒去來する百般の人事現象を、どこまでも解剖して倦む事を知らない」點は共通である。
しかし、菊池寛のテエマの多くが新道徳を築かうとする要求を強く持つてゐるのに反し、龍之介のそれにはさういふ要求が皆無だと言つていい。
龍之介はあきらめてゐる。
二人とも、「絶えず辛辣な理智の眼鏡の曇りを拭つて、彼の前に出沒去來する百般の人事現象を、どこまでも解剖して倦む事を知らない」點は共通である。
しかし、菊池寛のテエマの多くが新道徳を築かうとする要求を強く持つてゐるのに反し、龍之介のそれにはさういふ要求が皆無だと言つていい。
龍之介はあきらめてゐる。