この電氣の兩極に似てゐる全く相反した二つのものが、遂に烈しく接觸し合つて、電氣を起し、彼自身を燒いたのである。
「齒車」は我々を、或時は精神病院のそれのやうな物凄いホテルの一室に、或時はアスフアルトの上にころがつてゐる紙屑が人間の顏のやうに見えたりする銀座通りに、或時は又、彼の唯一の避難所である見すぼらしいカツフエの中に持つて行く。
狂ほしい彼は、さういふホテルや銀座通りやカツフエの中にあつて絶えず「何か知らないもの」につけ狙はれてゐる。
この電氣の兩極に似てゐる全く相反した二つのものが、遂に烈しく接觸し合つて、電氣を起し、彼自身を燒いたのである。
「齒車」は我々を、或時は精神病院のそれのやうな物凄いホテルの一室に、或時はアスフアルトの上にころがつてゐる紙屑が人間の顏のやうに見えたりする銀座通りに、或時は又、彼の唯一の避難所である見すぼらしいカツフエの中に持つて行く。
狂ほしい彼は、さういふホテルや銀座通りやカツフエの中にあつて絶えず「何か知らないもの」につけ狙はれてゐる。