左註によりますと、車持氏の娘が、ひさしく夫が通はないために、戀ひ焦れてその果は病氣になり、いよいよ臨終といふ際に、使をやつて夫を呼びよせたが、夫の顏を見ると、泣きながらこの歌をくちずさんで、すぐに息を引きとつた、と云ふことになつてゐます。
「戀しくに痛きわが身ぞ。
いちじろく身にしみとほり、むらぎもの心くだけて、死なむ命、俄かになりぬ……」と自分の運命の拙なさを歎きながら、「いまさらに君か我を呼ぶ。
左註によりますと、車持氏の娘が、ひさしく夫が通はないために、戀ひ焦れてその果は病氣になり、いよいよ臨終といふ際に、使をやつて夫を呼びよせたが、夫の顏を見ると、泣きながらこの歌をくちずさんで、すぐに息を引きとつた、と云ふことになつてゐます。
「戀しくに痛きわが身ぞ。
いちじろく身にしみとほり、むらぎもの心くだけて、死なむ命、俄かになりぬ……」と自分の運命の拙なさを歎きながら、「いまさらに君か我を呼ぶ。