しかし、リルケはその妻にすら一週間に一度くらゐしか會はずに、ひたすら自分の仕事に沒頭した。
仕事といふのは前年その第一卷を上梓した「新詩集」の別卷を完成せしめる事であつた。
先頃の一時的不和からは既に完全に和解してゐたロダンにさへその間はあまり會ひに行かずにゐたらしく、五月十二日付のロダン宛の手紙を見ると、「……不本意にも長いこと何もせずに居りましたので、私はいま、全く一人きりで、自分の仕事と共に閉ぢこもつてゐなければなりませぬ。
しかし、リルケはその妻にすら一週間に一度くらゐしか會はずに、ひたすら自分の仕事に沒頭した。
仕事といふのは前年その第一卷を上梓した「新詩集」の別卷を完成せしめる事であつた。
先頃の一時的不和からは既に完全に和解してゐたロダンにさへその間はあまり會ひに行かずにゐたらしく、五月十二日付のロダン宛の手紙を見ると、「……不本意にも長いこと何もせずに居りましたので、私はいま、全く一人きりで、自分の仕事と共に閉ぢこもつてゐなければなりませぬ。