それから數年立ち、他の仕事などに取り紛れて、いつかこの日記からも私の氣もちの離れ出してゐた頃、保田與重郎君がこの日記への愛に就いて語つた熱意のある一文に接し、私は何かその日頃の自分を悔いるやうな心もちにさへなつてそれを感動しながら讀んだものだつた。
それ以來、再びこの日記は私の心から離れないやうになつてゐた。
ここ數年といふもの、私はおほく信濃の山村に滯在して、冬もそこで雪に埋れながら越すやうな事さへあつた。
それから數年立ち、他の仕事などに取り紛れて、いつかこの日記からも私の氣もちの離れ出してゐた頃、保田與重郎君がこの日記への愛に就いて語つた熱意のある一文に接し、私は何かその日頃の自分を悔いるやうな心もちにさへなつてそれを感動しながら讀んだものだつた。
それ以來、再びこの日記は私の心から離れないやうになつてゐた。
ここ數年といふもの、私はおほく信濃の山村に滯在して、冬もそこで雪に埋れながら越すやうな事さへあつた。