そして死から來るじめじめとした感じのない、清冽な後味を跡に殘つた人達の上に與へることが出來るのである。
萬葉人としても死後の人體の醜惡を知らないでゐたわけではなかつたらうが、否、それを後代よりもよく知り、それに對する恐怖の一層はげしかつたあまりに、彼等の死者を哭する歌はいよいよ切なく美しくならなければならなかつたのであらう。
奈良へは、二年前の若葉の頃、神西清と一しよに往つた。
そして死から來るじめじめとした感じのない、清冽な後味を跡に殘つた人達の上に與へることが出來るのである。
萬葉人としても死後の人體の醜惡を知らないでゐたわけではなかつたらうが、否、それを後代よりもよく知り、それに對する恐怖の一層はげしかつたあまりに、彼等の死者を哭する歌はいよいよ切なく美しくならなければならなかつたのであらう。
奈良へは、二年前の若葉の頃、神西清と一しよに往つた。