漸く私は自分の行く手に大きな池の一部らしいものを認め、そつちへ近づいて行つて見ると、それが聖武天皇陵の近くの池であるらしい事を地圖で知り、自分の目標から大ぶ外れて來た事を認めたが、そこからはもう法蓮の村がすぐ近さうなので、半ばほつとした。
結局、實際に存在してゐるのだかゐないのだか分からないやうな黒髮山は見當さへつかず、只そのまはりをうろうろと歩いてゐただけだつた。
それでも、その山歩きは私には決して無駄ではなかつた。
漸く私は自分の行く手に大きな池の一部らしいものを認め、そつちへ近づいて行つて見ると、それが聖武天皇陵の近くの池であるらしい事を地圖で知り、自分の目標から大ぶ外れて來た事を認めたが、そこからはもう法蓮の村がすぐ近さうなので、半ばほつとした。
結局、實際に存在してゐるのだかゐないのだか分からないやうな黒髮山は見當さへつかず、只そのまはりをうろうろと歩いてゐただけだつた。
それでも、その山歩きは私には決して無駄ではなかつた。