或る明るい眞晝、私達が自動車でこのへんまで來かかると、硝子にしきりに何か青いものがぶつかつてくるので、何だらうと思つてよく見ると、それが無數の、瑠璃色の翅をした小さな蝶だつたりしたこともあつた、――そんなことを私は昨日自動車の中で一人でひよつくり思ひ出してゐた。
又、夏の末になつてから、外人に賣りつけに立派な洋犬を何匹もつれてきてゐた犬屋が、輕井澤ホテルで賣殘りの犬のオークションをやつたことがあつた。
有名な犬嫌ひの芥川さんも私を連れてそれを見に行かれた。
或る明るい眞晝、私達が自動車でこのへんまで來かかると、硝子にしきりに何か青いものがぶつかつてくるので、何だらうと思つてよく見ると、それが無數の、瑠璃色の翅をした小さな蝶だつたりしたこともあつた、――そんなことを私は昨日自動車の中で一人でひよつくり思ひ出してゐた。
又、夏の末になつてから、外人に賣りつけに立派な洋犬を何匹もつれてきてゐた犬屋が、輕井澤ホテルで賣殘りの犬のオークションをやつたことがあつた。
有名な犬嫌ひの芥川さんも私を連れてそれを見に行かれた。