この頃、佐藤春夫さんの「掬水譚」を讀んで、さういふ點で大いに教へられるところがありました。
僕もそのうちもう一度勉強し直して、さういふ歴史小説も手がけて見たいと思つてゐます。
一、いづれもそのうちしたい、したいと云ふやうなものばかりで、只今やり出してゐるやうなものは一つもなく、お恥しい次第ですが、それでもときどき丸岡明君に誘はれて能などを見物に行く度毎に、急にさういふものに對する情熱などが湧いてきたりして、それを抑へつけるのに少々手こずる位になることもありますから、僕にもまづ脈があるものとお思ひ下さい。