今、この小論文を終へるにあたつて、私はもう一度、モオリアックのテェゼを繰り返して置きたい。
即ち、一方では論理的な、理智的な小説を書きたいといふ欲求、また一方では、不合理、不確かさ、複雜さをもつた生きた人物を描かうといふ欲求、――われわれはその二つの欲求の戰場であるがいい。
……これは何も佛蘭西のみに限つた問題でなく、私達の間でも大いに考へていいことだと信ずるので、此處にその問題にアンダアラインして置くのだ。
今、この小論文を終へるにあたつて、私はもう一度、モオリアックのテェゼを繰り返して置きたい。
即ち、一方では論理的な、理智的な小説を書きたいといふ欲求、また一方では、不合理、不確かさ、複雜さをもつた生きた人物を描かうといふ欲求、――われわれはその二つの欲求の戰場であるがいい。
……これは何も佛蘭西のみに限つた問題でなく、私達の間でも大いに考へていいことだと信ずるので、此處にその問題にアンダアラインして置くのだ。