そして私はたくさんの騷がしい乾いた印象しか受けないやうな繪の前を通り過ぎた後、一枚の大きなパステルの前までくると、そこに三十分ばかり私は釘づけにされた。
その畫面一ぱいに何だか得體の知れぬ壞れたものがごたごたに積み上げられてゐる間から、或る不思議な靜寂がひしひしと感じられてくるのだつた。
そして私にはその苦しさうな古代的靜けさのみがひとり眞實なもののやうに感じられ、それだけが現代にしつかりと根を張つてゐるやうに思へた。
そして私はたくさんの騷がしい乾いた印象しか受けないやうな繪の前を通り過ぎた後、一枚の大きなパステルの前までくると、そこに三十分ばかり私は釘づけにされた。
その畫面一ぱいに何だか得體の知れぬ壞れたものがごたごたに積み上げられてゐる間から、或る不思議な靜寂がひしひしと感じられてくるのだつた。
そして私にはその苦しさうな古代的靜けさのみがひとり眞實なもののやうに感じられ、それだけが現代にしつかりと根を張つてゐるやうに思へた。