現代詩人の複雜な心情はもはや十行やそこいらの詩の中にははひり切らぬのならば、一篇々々としてはいくら物足らぬところがあつてもいい、それら數篇が相寄つて互に補ひ合ひながら、はじめて一心情を形成する、――さういふのが連作體の詩の特色である以上、野心的な詩人たちには小説などに手を出すよりは、ときどきさういふ詩作をもして貰ひたいのである。
それは、海がその深みを加へれば加へるほどその青みを増すやうに、それらの詩を積み重ねれば重ねるほどその心情の凄みを増すやうなものであらしめたい。
又、野心ある詩人たちには時には長い詩も書いて貰ひたいものである。