さういつた内部より發して、外部にまで輝やき出づるところのレムブラント光線、さういつた「搖曳する微光」を、僕はそのモオリアックの小説の中にもいかに愛してゐたか?
その「蝮のとぐろ」の恐ろしい主人公は、いつも自分自身の外にばかりゐて、彼の家族を苦しめ、憎惡によつてのみ生き、その憎惡の裡にのみ自分の存在の意義を見出しながら老年に達する。
――しかし、彼は遂にその憎惡にも死に遲れるほどいたく年老いて、或日、目ざめる、彼が誤つて自分はそんな人間だと信じ切つてゐたものから本當の自分自身に目ざめる。
さういつた内部より發して、外部にまで輝やき出づるところのレムブラント光線、さういつた「搖曳する微光」を、僕はそのモオリアックの小説の中にもいかに愛してゐたか?
その「蝮のとぐろ」の恐ろしい主人公は、いつも自分自身の外にばかりゐて、彼の家族を苦しめ、憎惡によつてのみ生き、その憎惡の裡にのみ自分の存在の意義を見出しながら老年に達する。
――しかし、彼は遂にその憎惡にも死に遲れるほどいたく年老いて、或日、目ざめる、彼が誤つて自分はそんな人間だと信じ切つてゐたものから本當の自分自身に目ざめる。