一高の頃のことを考へると、いまでもときをり逢ふことのある友達のことよりか、もうお逢ひできさうもない先生方のことがひとしほなつかしく思ひ出される。
私になつかしい先生の一人は石川光春先生である。
あのうすぐらい階段教室ではじめて先生の講義をきいたときは、植物學といふものが實に高尚な學問のやうにおもはれ、急に自分までが大人になつたやうな氣がした。
一高の頃のことを考へると、いまでもときをり逢ふことのある友達のことよりか、もうお逢ひできさうもない先生方のことがひとしほなつかしく思ひ出される。
私になつかしい先生の一人は石川光春先生である。
あのうすぐらい階段教室ではじめて先生の講義をきいたときは、植物學といふものが實に高尚な學問のやうにおもはれ、急に自分までが大人になつたやうな氣がした。