ホテルのボオイ達からもすつかり置き忘れられてゐるやうに見えるこの小さな客を、中でただ一人、よほど彼等が氣になると見えて、さつきから二度も三度もそのテラスに覗きにいつては、二言三言彼等に話しかけてゐる小さなボオイがゐた。
そのボオイはそのテラスの少年よりもさらに二つか三つ年下らしい。
しかし彼のその僅かに年上の客に對する丁寧なメランコリックな物腰には、すこしも惡意らしいものが混つてゐない。
ホテルのボオイ達からもすつかり置き忘れられてゐるやうに見えるこの小さな客を、中でただ一人、よほど彼等が氣になると見えて、さつきから二度も三度もそのテラスに覗きにいつては、二言三言彼等に話しかけてゐる小さなボオイがゐた。
そのボオイはそのテラスの少年よりもさらに二つか三つ年下らしい。
しかし彼のその僅かに年上の客に對する丁寧なメランコリックな物腰には、すこしも惡意らしいものが混つてゐない。