その祖父八木初といふ人は、川越松平藩士で、會津戰爭のとき、越後法師温泉にて、敵方の隊長河合某を六連發のピストル*にて打ちとつたことのある人である。
非常に嚴格な人であつたさうだが、又なかなかハイカラな趣味の持主でもあつて、さういふ點でも將來の詩人となるべき彼の上には深い影響を與へたのであらう。
* 彼の晩年に書いてゐた一册の手帳に「ピストルの話」といふエッセイのための草案らしいものが二三頁にわたつて記せられてあるが、それはその祖父の若いころの話をすぐ私に聯想せしめた。
その祖父八木初といふ人は、川越松平藩士で、會津戰爭のとき、越後法師温泉にて、敵方の隊長河合某を六連發のピストル*にて打ちとつたことのある人である。
非常に嚴格な人であつたさうだが、又なかなかハイカラな趣味の持主でもあつて、さういふ點でも將來の詩人となるべき彼の上には深い影響を與へたのであらう。
* 彼の晩年に書いてゐた一册の手帳に「ピストルの話」といふエッセイのための草案らしいものが二三頁にわたつて記せられてあるが、それはその祖父の若いころの話をすぐ私に聯想せしめた。