彼が何度もその「過失を人も許せかし、過失を父も許せかし」といふ結びの二句を疊句のやうに繰り返してゐるのを感動して聞きながら、また彼が詩を作り出したのかと思ひ合つた。
しかし、彼はどうもそのとききりしか詩を作らなかつたらしい。
その歸郷のをりには他にも二篇ほど小さな詩ができ、共に「物みなは歳月と共に亡び行く*」といふ散文詩のなかに插入せられたが、今のところ、それが彼の書いた最後の詩であつたらうといふことになつてゐる**。
彼が何度もその「過失を人も許せかし、過失を父も許せかし」といふ結びの二句を疊句のやうに繰り返してゐるのを感動して聞きながら、また彼が詩を作り出したのかと思ひ合つた。
しかし、彼はどうもそのとききりしか詩を作らなかつたらしい。
その歸郷のをりには他にも二篇ほど小さな詩ができ、共に「物みなは歳月と共に亡び行く*」といふ散文詩のなかに插入せられたが、今のところ、それが彼の書いた最後の詩であつたらうといふことになつてゐる**。