(その癖、彼は巴里がひどく嫌ひだつたらしい。
が、その最初の滯在中の不安な異常の經驗が、後年、「マルテ・ラウリッヅ・ブリッゲの手記」を生んだのであつた。
それからリルケは、遂に巴里を離れ、伊太利に赴き、ヴィアレッジオに二箇月近く滯在してから、漸くにして、妻や友人のゐるヴォルプスヴェデに歸つた。
(その癖、彼は巴里がひどく嫌ひだつたらしい。
が、その最初の滯在中の不安な異常の經驗が、後年、「マルテ・ラウリッヅ・ブリッゲの手記」を生んだのであつた。
それからリルケは、遂に巴里を離れ、伊太利に赴き、ヴィアレッジオに二箇月近く滯在してから、漸くにして、妻や友人のゐるヴォルプスヴェデに歸つた。