それと同時に、僕はこんな事も考へ出して居りました。
――さういふ本當の意味でトラヂックな古代人は、この光源氏においてはじめて文學に現はれたのではなく、それよりももつと古い、古事記などのバラッド風な作物のうちにそれを求めたら、そのプロトタイプのやうなものを見出し得るのではないか。
それも従來のやうに支那の古小説などに求めるまでもなく、もつとわれわれの身近い血縁のなかにそれを見出し得るのではないか。
それと同時に、僕はこんな事も考へ出して居りました。
――さういふ本當の意味でトラヂックな古代人は、この光源氏においてはじめて文學に現はれたのではなく、それよりももつと古い、古事記などのバラッド風な作物のうちにそれを求めたら、そのプロトタイプのやうなものを見出し得るのではないか。
それも従來のやうに支那の古小説などに求めるまでもなく、もつとわれわれの身近い血縁のなかにそれを見出し得るのではないか。