私はどうもその覺えがないし、それに私がその合唱を自分でやつたのはよほど昔のことだつたから、私がそれを意識的に認めてゐたとは考へられないが私がそれを無意識的に認めてゐたことは、私がそれの次にくる“On Sweetest Harmony”を口ずさんでゐたことからして明瞭である。
バトラアは、かういふ「無意識的なるもの」が我々の生の根元になつてゐることをハルトマンと共に言ひたいのであらう。
――少し道草を食つてしまつたが、プルウストを論じてバトラアにまで及んだ者は、遺憾ながら、僕が最初の男ではない。
私はどうもその覺えがないし、それに私がその合唱を自分でやつたのはよほど昔のことだつたから、私がそれを意識的に認めてゐたとは考へられないが私がそれを無意識的に認めてゐたことは、私がそれの次にくる“On Sweetest Harmony”を口ずさんでゐたことからして明瞭である。
バトラアは、かういふ「無意識的なるもの」が我々の生の根元になつてゐることをハルトマンと共に言ひたいのであらう。
――少し道草を食つてしまつたが、プルウストを論じてバトラアにまで及んだ者は、遺憾ながら、僕が最初の男ではない。