一九〇〇年 五月、再びサロメ夫人と共に露西亞へ放す。
――この二囘にわたる露西亞滯在は彼の生涯に一轉機を劃せり。
「露西亞こそは私には眞の現實でありました、それと同時に、現實といふものは遠方にあるものであり、そして忍耐づよい者にのみ極めて徐々に近づいてくるものであると云ふ事を、深く、日常的に、私に認識させて呉れました。
一九〇〇年 五月、再びサロメ夫人と共に露西亞へ放す。
――この二囘にわたる露西亞滯在は彼の生涯に一轉機を劃せり。
「露西亞こそは私には眞の現實でありました、それと同時に、現實といふものは遠方にあるものであり、そして忍耐づよい者にのみ極めて徐々に近づいてくるものであると云ふ事を、深く、日常的に、私に認識させて呉れました。