堀辰雄 『晩夏』 そのとき漸っと起きてきた妻は、まだ眠そうに、黙ったまま私の横の籐椅子に腰を下ろした。 私はそれを承知で、しかし本からは目を放さずに、その頁を読み了えてしまうまでじっとしていた。 それから漸っと妻の方へほっとしたような顔を上げた。 堀辰雄の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア