前の急な坂を下りかかると、その途中で、一人の、空の畚を背負い、息苦しそうにすっかり胸をはだけた、よぼよぼのおじいさんとすれちがいざま、何か問いかけられた。
少くともそんな気がして、二人で一緒にふりむくと、そのおじいさんは何やら喘ぎ喘ぎ私達に向って物を言っているのだが、それがなかなか聞きとれなかった。
なんでも私達がいま道で、馬を曳いて往った自分の娵に往き遭ったろうが、どの位先きへ往ったかを知りたいらしい事が漸く分った。
前の急な坂を下りかかると、その途中で、一人の、空の畚を背負い、息苦しそうにすっかり胸をはだけた、よぼよぼのおじいさんとすれちがいざま、何か問いかけられた。
少くともそんな気がして、二人で一緒にふりむくと、そのおじいさんは何やら喘ぎ喘ぎ私達に向って物を言っているのだが、それがなかなか聞きとれなかった。
なんでも私達がいま道で、馬を曳いて往った自分の娵に往き遭ったろうが、どの位先きへ往ったかを知りたいらしい事が漸く分った。