湖岸の船宿にちょっと立寄って、声をかけたが返事がないので、どのみち駄目そうだとおもって、帰ろうとしかけると、漸っと出てきた赤ん坊を負ったお上さんらしいのに呼び戻された。
モオタア船を出して貰えまいかと云うと、これもしばらく何か怪訝そうに私達を見つめていたが、――どうもそれはこのへんの村人達の困ったようなときの表情なのか知らん?
――やがて私達に言うのには、ゆうべ向うの岸の村で婚礼があって、あるじはそれに招ばれて、モオタア船に乗って出掛けたまま、いまだに戻らないのだそうだった。
湖岸の船宿にちょっと立寄って、声をかけたが返事がないので、どのみち駄目そうだとおもって、帰ろうとしかけると、漸っと出てきた赤ん坊を負ったお上さんらしいのに呼び戻された。
モオタア船を出して貰えまいかと云うと、これもしばらく何か怪訝そうに私達を見つめていたが、――どうもそれはこのへんの村人達の困ったようなときの表情なのか知らん?
――やがて私達に言うのには、ゆうべ向うの岸の村で婚礼があって、あるじはそれに招ばれて、モオタア船に乗って出掛けたまま、いまだに戻らないのだそうだった。