そんないたいけな子だけを相手に、その不為合せな御方は、志賀の東の麓に、近江の湖を前に見、志賀の山を後ろにした、寂しい里に、言いようもなく心細く明し暮らして入らっしゃるとかいう事だった。
その二人のお身の上をつぶさに聞けば聞くほど、何か私も身につまされて、そう云うお暮らしではさぞその御方もこの世に思いの残るような事ばかりであろうと思いやられるのだった。
その人の異腹の兄だという、その禅師の君はいま京に住まっておられた。
そんないたいけな子だけを相手に、その不為合せな御方は、志賀の東の麓に、近江の湖を前に見、志賀の山を後ろにした、寂しい里に、言いようもなく心細く明し暮らして入らっしゃるとかいう事だった。
その二人のお身の上をつぶさに聞けば聞くほど、何か私も身につまされて、そう云うお暮らしではさぞその御方もこの世に思いの残るような事ばかりであろうと思いやられるのだった。
その人の異腹の兄だという、その禅師の君はいま京に住まっておられた。