突然、こういう私のような者からこんな無躾なことを申し出されて、まことに思いがけなく思し召されたでもありましょうけれど、禅師様がわたくしの日頃よりの心細い憂えをそこもとへお伝えなさいましたのを心よく御承引き下さいました由、ほんとうに心から嬉しゅうございました。
何かと遠慮いたされまする斯かる申し出ゆえ、ずいぶん躊躇もいたしましたけれども、いろいろとそちらの御様子などお聞きいたし、若しやそんなおいとしい御子様をもお手放しなされはすまいかと思いましたものでございますので――」などと心を入れて認めたのであった。
御返事は翌日来た。