「それは見たいな」と殿はしかし上機嫌そうに仰ゃって、それからふと私の顔を見据えるように「一体、誰の子なのだい?
と小声になって訊かれたが、私が相変らず笑っているような、いないような目つきをしているのに漸っとお気がつきになると、急に御自分も目を赫かせられながら、「だが、まさかおれがもう年を取ったので、代りに若い奴を手に入れて、おれなんぞは追い出そうと言うのじゃあるまいなあ」と言われた。
「御目にかけてもよろしゅうございますが――」と私もそれについ釣込まれてほほ笑み出しながら、「――でも、御子様にして下さいますか?