九月、十月とたち、早朝など蔀を上げて見出すと、川霧が一めんに立ちこめていて、山々は麓すら見えないようなこともあった。
それほど寂しい、それほど佗しい住居に自分自身を見出すのが、私にはせめてもの気休めになった。
その川を前にして果てしもなく拡がっている田の面には、ところどころに稲束が刈り干されていた。
九月、十月とたち、早朝など蔀を上げて見出すと、川霧が一めんに立ちこめていて、山々は麓すら見えないようなこともあった。
それほど寂しい、それほど佗しい住居に自分自身を見出すのが、私にはせめてもの気休めになった。
その川を前にして果てしもなく拡がっている田の面には、ところどころに稲束が刈り干されていた。