それはうす曇った日だった。
私はそれから雪解けのした村の中を、いつまでも何か充たされないような気持で、あてもなくさ迷っていた。
昔、お前とよく絵を描きにいった、真ん中に一本の白樺のくっきりと立った原へも行って見て、まだその根もとだけ雪の残っている白樺の木に懐しそうに手をかけながら、その指先きが凍えそうになるまで、立っていた。
それはうす曇った日だった。
私はそれから雪解けのした村の中を、いつまでも何か充たされないような気持で、あてもなくさ迷っていた。
昔、お前とよく絵を描きにいった、真ん中に一本の白樺のくっきりと立った原へも行って見て、まだその根もとだけ雪の残っている白樺の木に懐しそうに手をかけながら、その指先きが凍えそうになるまで、立っていた。