そうして其屋形にまだ住みつきもしないうちから、少女は母にねだっては、さまざまな草子を知辺から借りて貰ったりしていた。
京へ上ったら、此世にあるだけの物語を見たいというのは、田舎にいる間からの少女の願だった。
が、まだしるべも少い京では、少女の心ゆくまで、めずらしい草子を求めることもなかなかむずかしかった。
そうして其屋形にまだ住みつきもしないうちから、少女は母にねだっては、さまざまな草子を知辺から借りて貰ったりしていた。
京へ上ったら、此世にあるだけの物語を見たいというのは、田舎にいる間からの少女の願だった。
が、まだしるべも少い京では、少女の心ゆくまで、めずらしい草子を求めることもなかなかむずかしかった。