「こういう少女らしい夢を抱いたまま、埋もれてしまうのも好い」――そうさえ思って、女は相不変、几帳のかげに、物語ばかり見ては、はた目にはいかにも無為な日々を送っていた。
「そうやってなんにも為ずにいらっしゃるよりは――」と云って、此頃しきりに宮仕えを勧めて来る人があった。
幾らか縁故もあるその宮からも、是非女を上がらせるようにと再三云ってよこしたりした。
「こういう少女らしい夢を抱いたまま、埋もれてしまうのも好い」――そうさえ思って、女は相不変、几帳のかげに、物語ばかり見ては、はた目にはいかにも無為な日々を送っていた。
「そうやってなんにも為ずにいらっしゃるよりは――」と云って、此頃しきりに宮仕えを勧めて来る人があった。
幾らか縁故もあるその宮からも、是非女を上がらせるようにと再三云ってよこしたりした。