が、出仕している間は、いままでよりも一層、他の女房たちのうちに詞少になって、一人でぼんやりと物など眺めているような事が多かった。
しかし、何かの折にいつかの女房と一しょになりでもすると、互に話もないのにいつまでもその女房の傍にいて何か話をしていたそうにしていたり、又、相手があの時雨の夜の事をそれとなく話題に上そうとでもすると、慌ててそれを他に外らせようとしたりした。
しかし、女はいつかその男が才名の高い右大弁の殿である事などをそれとはなしに聞き出していた。
が、出仕している間は、いままでよりも一層、他の女房たちのうちに詞少になって、一人でぼんやりと物など眺めているような事が多かった。
しかし、何かの折にいつかの女房と一しょになりでもすると、互に話もないのにいつまでもその女房の傍にいて何か話をしていたそうにしていたり、又、相手があの時雨の夜の事をそれとなく話題に上そうとでもすると、慌ててそれを他に外らせようとしたりした。
しかし、女はいつかその男が才名の高い右大弁の殿である事などをそれとはなしに聞き出していた。