その時その細殿の方へ履音を響かせながら、五六人の殿上人たちが男を追うようにやって来た。
男はそれと殆ど同時に、遣戸の奥へ女がすべり込んで往くけはいに気がついた。
男は殿上人たちに拉せられながら、細殿の前に漂っていた丁子の匂を気にでもするように、その方を見返りがちに、再び履音をさせながら其処を立ち去って往った。
その時その細殿の方へ履音を響かせながら、五六人の殿上人たちが男を追うようにやって来た。
男はそれと殆ど同時に、遣戸の奥へ女がすべり込んで往くけはいに気がついた。
男は殿上人たちに拉せられながら、細殿の前に漂っていた丁子の匂を気にでもするように、その方を見返りがちに、再び履音をさせながら其処を立ち去って往った。