が、その医科にはいった動機と云うのが、その学業に特に興味を抱いているからではなくて、むしろ物質的な気もちが主になっているのを知った時、私は、なんだか胸の痛くなるような気がした。
それはこのままに暮らしていたのでは私たちの僅かな財産もだんだん減るばかりなので、私はそれを一人で気を揉んでいたけれど、そんな心配は一ぺんもまだ子供たちに洩らしたことなど無い筈であった。
が、征雄はそういう点にかけては、これまでも不思議なくらい敏感であった。
が、その医科にはいった動機と云うのが、その学業に特に興味を抱いているからではなくて、むしろ物質的な気もちが主になっているのを知った時、私は、なんだか胸の痛くなるような気がした。
それはこのままに暮らしていたのでは私たちの僅かな財産もだんだん減るばかりなので、私はそれを一人で気を揉んでいたけれど、そんな心配は一ぺんもまだ子供たちに洩らしたことなど無い筈であった。
が、征雄はそういう点にかけては、これまでも不思議なくらい敏感であった。