堀辰雄 『菜穂子』 村は丁度養蚕の始まっている最中だった。 家並は皆で三十軒足らずで、その上大抵の家はいまにも崩壊しそうで、中にはもう半ば傾き出しているのさえあった。 そんな廃屋に近いものを取り囲みながら、ただ豆畑や唐黍畑だけは猛烈に繁茂していた。 堀辰雄の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア