それから二三日するかしないうちに、森さんからこれから急に木曾の方へ立たれると云うお端書をいただいた。
私はあの方にお逢いしたらあれほどお話しておこうと決心していたのだが、変にはぐれてしまったのを何か後悔したいような気もちであった。
が、一方では、ああやって何事もなかったようにお逢いし、そうして何事もなかったようにお分れしたのもかえって好いことだったかも知れない、――そう、自分自身に云って聞かせながら、いくぶん自分に安心を強いるような気もちでいた。
それから二三日するかしないうちに、森さんからこれから急に木曾の方へ立たれると云うお端書をいただいた。
私はあの方にお逢いしたらあれほどお話しておこうと決心していたのだが、変にはぐれてしまったのを何か後悔したいような気もちであった。
が、一方では、ああやって何事もなかったようにお逢いし、そうして何事もなかったようにお分れしたのもかえって好いことだったかも知れない、――そう、自分自身に云って聞かせながら、いくぶん自分に安心を強いるような気もちでいた。