……それからこの夏私の来るまで此処で一人で本ばかり読んで暮らしていたらしい菜穂子だって私にはあんなに手のつけようのない娘にしか思われないのに、この爺やには矢っ張私と同じような物静かな娘に見えていたのだったろう。
そしてこういう単純な人達の目には、いつも私達は「お為合わせな」人達なのだ。
私達がどんなに仲の悪い母娘であるかと云う事をいくら云って聞かせてみても此人達にはそんな事は到底信ぜられないだろう。
……それからこの夏私の来るまで此処で一人で本ばかり読んで暮らしていたらしい菜穂子だって私にはあんなに手のつけようのない娘にしか思われないのに、この爺やには矢っ張私と同じような物静かな娘に見えていたのだったろう。
そしてこういう単純な人達の目には、いつも私達は「お為合わせな」人達なのだ。
私達がどんなに仲の悪い母娘であるかと云う事をいくら云って聞かせてみても此人達にはそんな事は到底信ぜられないだろう。