それだのに、私は爺やが其処を立ち去った後も、ちょっとその機会を失ってしまったかのように、その手帳をぼんやりと手にしたまま火の中へ投ぜずにいた。
私には既に反省が来ていた。
私達のような女は、そうしようと思った瞬間なら自分達にできそうもない事でもしでかし、それをした理由だってあとからいくらでも考え出せるが、自分がこれからしようとしている事を考え出したら最後、もうすべての事が逡巡われてくる。
それだのに、私は爺やが其処を立ち去った後も、ちょっとその機会を失ってしまったかのように、その手帳をぼんやりと手にしたまま火の中へ投ぜずにいた。
私には既に反省が来ていた。
私達のような女は、そうしようと思った瞬間なら自分達にできそうもない事でもしでかし、それをした理由だってあとからいくらでも考え出せるが、自分がこれからしようとしている事を考え出したら最後、もうすべての事が逡巡われてくる。