この前のときからまだ半年とは立っていなかったが、私は母が気づかったように自分の前途の極めて困難であるのを漸く身にしみて知り出していた折でもあった。
私は半ばその母に対する一種のなつかしさ、半ば自分に対する悔恨から、その手帳をはじめて手にとったが、それを読みはじめるや否や、私はそこに描かれている当時の少女になったようになって、やはり母の一言一言に小さな反抗を感ぜずにはいられない自分を見出した。
私は何んとしてもいまだに此の日記の母をうけいれるわけにはいかないのである。
この前のときからまだ半年とは立っていなかったが、私は母が気づかったように自分の前途の極めて困難であるのを漸く身にしみて知り出していた折でもあった。
私は半ばその母に対する一種のなつかしさ、半ば自分に対する悔恨から、その手帳をはじめて手にとったが、それを読みはじめるや否や、私はそこに描かれている当時の少女になったようになって、やはり母の一言一言に小さな反抗を感ぜずにはいられない自分を見出した。
私は何んとしてもいまだに此の日記の母をうけいれるわけにはいかないのである。