堀辰雄 『菜穂子』 いまはまだ春先きで、その楡の木はすっかり葉を失っていた。 ただそのときの丸木の腰かけだけが半ば毀れながら元の場所に残っていた。 私がその半ば毀れた母の腰かけを認めた瞬間であった。 堀辰雄の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア