明がそれから漸っと立ち直ったときは、もうさっきの二人は人込みの中に姿を消していた。
何年ぶりかで見た菜穂子は、何か目に立って憔悴していた。
白い毛の外套に身を包んで、並んで歩いている彼女よりも背の低い夫には無頓著そうに、考え事でもしているように、真直を見たままで足早に歩いていた。
明がそれから漸っと立ち直ったときは、もうさっきの二人は人込みの中に姿を消していた。
何年ぶりかで見た菜穂子は、何か目に立って憔悴していた。
白い毛の外套に身を包んで、並んで歩いている彼女よりも背の低い夫には無頓著そうに、考え事でもしているように、真直を見たままで足早に歩いていた。