夫の圭介は、相変らず、晩飯後も茶の間を離れず、この頃は大抵母とばかり暮し向きの話などをしながら、何時間も過していた。
そしていつも話の圏外に置きざりにされている菜穂子には殆ど無頓著そうに見えたが、圭介の母は女だけに、そう云う菜穂子の落ち著かない様子に何時までも気づかないでいるような事はなかった。
彼女の娵がいまのままの生活に何か不満そうにし出している事が、(彼女にはなぜか分からなかったが)しまいには自分たちの一家の空気をも重苦しいものにさせかねない事を何よりも怖れ出していた。
夫の圭介は、相変らず、晩飯後も茶の間を離れず、この頃は大抵母とばかり暮し向きの話などをしながら、何時間も過していた。
そしていつも話の圏外に置きざりにされている菜穂子には殆ど無頓著そうに見えたが、圭介の母は女だけに、そう云う菜穂子の落ち著かない様子に何時までも気づかないでいるような事はなかった。
彼女の娵がいまのままの生活に何か不満そうにし出している事が、(彼女にはなぜか分からなかったが)しまいには自分たちの一家の空気をも重苦しいものにさせかねない事を何よりも怖れ出していた。