既に人手に渡っている筈の亡き叔母の小さな別荘もその隣りの三村家の大きな楡の木のある別荘も、ここ数年誰も来ないらしく何処もかも釘づけになっていた。
夏の午後などよく其処へ皆で集った楡の木の下には、半ば傾いたベンチがいまにも崩れそうな様子で無数の落葉に埋まっていた。
明はその楡の木かげでの最後の夏の日の事をいまだに鮮かに思い出すことが出来た。
既に人手に渡っている筈の亡き叔母の小さな別荘もその隣りの三村家の大きな楡の木のある別荘も、ここ数年誰も来ないらしく何処もかも釘づけになっていた。
夏の午後などよく其処へ皆で集った楡の木の下には、半ば傾いたベンチがいまにも崩れそうな様子で無数の落葉に埋まっていた。
明はその楡の木かげでの最後の夏の日の事をいまだに鮮かに思い出すことが出来た。